紡績で有名な岡山県倉敷市

"岡山県倉敷市の人口は約47万6千人で、県内にある15の市の中では県庁所在地の岡山市に次いで2番目です。ただ、面積は約356平方キロで県内で6番目のため、人口密度が最も濃い市なっています。1928年(昭和3年)に市制が敷かれ、2002年(平成14年)に中核市に移行します。 岡山県倉敷市は岡山県の南部、岡山市の西隣に位置し、南側を広く瀬戸内海に面しています。高梁川下流の岡山平野西部と、児島半島西部から形成されています。山陽新幹線、山陽本線、伯備線が走り、国道2号、429号、430号、486号が通ります。山陽自動車道と瀬戸中央自動車道の合流点にあたります。 岡山県倉敷市の中心市街地はかつて阿知潟と呼ばれた内海の湾入部になっていましたが、人工的な干拓や埋立てによって一部が陸化されました。江戸時代には農村の米と綿花の集散地となり、倉敷川の上流には白壁の土蔵が立ち並びます。児島半島の南西部にある下津井は瀬戸内海航路の港町であり、金刀比羅宮への渡船場として繁栄します。 岡山県倉敷市は明治時代に岡山紡績所や倉敷紡績が創設されたことをきっかけに繊維工業都市となります。現在は学生服や作業服の産地になっています。昭和時代に入って臨海の水島地区に石油精製や製鉄を基幹とする臨海工業地帯が形成され、岡山県南新産業都市の中心地になります。農村部ではイネやイグサを中心に、モモ、ブドウ、ミカン、野菜の栽培が盛んです。 岡山県倉敷市には瀬戸内海国立公園に属する鷲羽山(国指定名勝)、六口島、王子ヶ岳の他、大原美術館や天文台などの文化施設があります。安養寺の木造毘沙門天立像、木造吉祥天立像、さらに遍照寺の三重塔、旧大原家住宅や大橋家住宅はすべて国の重要文化財です。"