日本固有の文化である畳の歴史と畳の特徴について

日本に存在する最古の畳は奈良時代のものです。奈良県東大寺の正倉院に保管されており。そのことからもわかるように奈良時代や平安時代は貴族しか使用することのできない高級品でした。昔の書物にも「畳」という言葉はしばしば出てきますが、現在のゴザのようなものもそう呼ばれていました。
日本人はきちんと座るときは正座をしますが、これも足へのあたりがよい畳の誕生とともに普及した習慣です。それまでは固い板張りの家屋が多く、あぐらをかくようなスタイルも多かったのですが、日本独自の習慣といえる正座が広まりました。
畳はイグサという草を加工して生まれます。芯となる板状の床を、イグサを加工した表（オモテ）でくるみ、縁には表を止める意味と装飾を兼ねて縁（ヘリ）を縫い付けます。現在でも日本では部屋の広さを表すのに、畳一枚分の広さを表す一畳で示されるなど日本の生活に欠かせないものです。
住宅の洋式化とともに古臭いなどと敬遠されてきた畳ですが近年その良さが見直されています。フローリングの部屋の、部屋が寒い、下の部屋に足音などが響きやすいなどの欠点を補えるのがその良さです。また琉球畳など、モダンなインテリアにも合うものがさらにその普及を手助けしています。
畳の大きさには実は土地によって違いがあります。東京などでは江戸間と呼ばれる大きさで、関西では京間と呼ばれる大きさが通用します。江戸間よりも京間の方が広く、さらに小さな団地間と呼ばれるサイズも存在します。このほかにも地方ごとに様々なサイズが存在します。